・そんな訳で(?)「プリキュア5」の同人小説的なモノを書いたので、発表してみようかと思ったり。
きっかけは、「Yes!プリキュア5」の「47話」を見ていたら、なんか話が浮かんでしまったので、形にしてみよう。と言う短絡的なものだったのですが、一週間くらいで書き上げるつもりが、なんだかんだで一ヶ月近くかかってしまいました・・・・・。
完全に時期を外した感は有りますが、せっかく書いたので、自己満足では有りますがブログに上げてみようかと。
ちなみに47話は、カワリーノに奪われたドリームコレットを取り返そうとする場面から始まる話です。
ので、話もそこを起点に始まります。
つまりは、アニメを見ている方にしか楽しめない内容ですのでご理解を。
あと、エロは無いですが、わりとエグイ描写が有るので、R15な感じで。
そういう描写が苦手な方には、決してお勧め出来ません。
さらには、完全なるBAD ENDなので、幸せな話を求める方も避けるが吉です。
・・・・・なんだか、かなり限定された人間しか楽しめないような気がしてきました(笑
まあともかく、気が向いたら読んでみて頂けると嬉しいです。
タイトルはズバリ、
「Yes!プリキュア5 47話 BAD END」です。
わりと長いですが・・・・・ではどうぞ。
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『Yes!プリキュア5 47話 BAD END』
「奴等を絶望させて御覧にいれましょう」
暗闇に響くカワリーノの声。
デスパライアはそれに対して言葉を返すことは無い。
だが、それに構わずカワリーノは一礼して部屋を出る。
沈黙は肯定と同じだと知っているからだ。
「さて……下準備といきますか」
「ん~…見つかりません…けど、なんとかして探さないと!」
うららは、奪われたドリームコレット探しで走り続けて失われた体力を、気力で回復させるかのように、えいっ!と気合を入れなおす。
街外れの、あまり人も通らないような路地裏。
人通りの多いにぎやかな場所にはナイトメアは出てこないだろう、という推測に基づいての行動だった。
そしてそれは、間違いではなかった。
「おやおや、一人でこんな所に来るなんて……警戒心に欠けるのではないですか?」
突然後ろから聞こえたその声に、うららはあわてて振り返る。
「あなたは…!」
「先ほどはどうも」
薄暗い路地の影に、半分隠れるようにカワリーノが立っていた。
「ドリームコレットを返して!」
バッ!と手を前に出し、強気に詰め寄るうらら。
「ふぅ……困ったモノですね。どうやらあなたは状況が理解できていないらしい」
呆れたような、どこか楽しそうな、そんな不適な表情を浮かべるカワリーノ。
「……どういう、意味ですか?」
「そのままの意味ですよ。あなたは今一人なんですよ?一人だけで私に勝てるとでも?」
その言葉に、一瞬不安を感じるうららだが、すぐに思い直す。
「大丈夫です!戦いになれば、すぐにのぞみさん達が気付いてくれます!」
それは、仲間に対する信頼。
ナイトメアにとっては、忌まわしき、「希望」。
「ふふっ…そうですかそうですか。じゃあ…そうですね、戦いにならないようにしましょうか」
口の両端を高く上げ、見る者が問答無用に畏怖を感じるような、そんな笑み。
うららの背筋にも、冷たいものが走った。
「何を、するつもりですか」
「んん~?決まってるじゃないですか……卑怯なこと、ですよ。私たちは絶望を与えるワルモノ…ですからね」
そう言うと、カワリーノは背後の暗闇に手を伸ばす。
そこは、うららの位置からは丁度陰になっていて見えない。
けれど、何かが、有る。
アレは……何?
…………………ぞくぅ…!
不安が、体を駆け巡った。
違う、これは……恐怖?
何かを掴んだらしいカワリーノは、そのまま、後ろに手を伸ばしたまま、少しずつ、うららの方へと足を進める。
ずっ…・・ずっ…・ずる…・・。
音。
何か、重いものを引きずっているような、そんな音。
心の底の底にある、深い深い感情を揺り動かすような、不快な音。
「なんですか!?なんなんですか?!」
思わず、叫び声をあげるうらら。
そうでもしないと、不安に押しつぶされてしまいそうだった。
……一瞬だけ、うっすらとだが、「それ」が見えた。
「それ」は、カワリーノの掌にしっかりと掴まれているのは、薄い金色の……髪の……。
「うそ、嘘、ウソ!そんな筈無い!そんな筈…!!!」
見覚えが有った。
見間違えるはず無い。
けど、間違いであって欲しい!
そう願い、強く目を閉じるうらら。
だが……ずっ…・ずるっ…ずるる…ずぞ…!音は止む事無く、むしろ大きく、近く……それと比例して、大きくなる不安、恐怖。
「お待たせしました。…さあ、どうぞその目で御覧下さい……絶望を」
嫌だ!嫌だ!嫌だ……!
絶対にそんな……そんな…そんな事………有る筈が無い!
そう強く信じて、不安も、恐怖も、払いのけ、うららは、目を開いた………!
「やあうらら、元気かい?」
その目に映ったのは、うららの父、春日野ミッシェル。
………だが、うららはその問い掛けに答えなかった。
……答えられなかった。
「僕は、元気じゃないんだ……だって…………死んじゃいましたからねぇ!」
確かに、春日野ミッシェルはそこに居た。……いや、有った。
そこに、春日野ミッシェルの死体が。
「あ……・あ…あぁぁあ……!あああああああああぁぁぁぁぁぁアあぁあぁぁあぁああーーーーーーー!!!」
嘘だ!ウソだ!嫌だ!嫌だ!いやだ!
信じない!こんなの信じない!
お父さんが死ぬなんて!
死ぬ……なんて……!
「どうしたんだいうらら?ほら、ちゃんと見ないとだめじゃないか、お父さんを」
その声は、父の声とは似ても似つかない。
それは、カワリーノの声。
まるで腹話術の人形でも操るかのように、右手で頭を掴み死体を持ち上げ、左手でムリヤリに口をパクパクと動かし、それに合わせて話しているだけの、カワリーノの声…。
ミッシェルの全身は傷だらけで、左胸には大きな穴が開いていて、その周りがどす黒く染まっているのが見えた…。
「ほらほら、どうしたのかなぁ?」
カワリーノと特技は、その名のとおり「変(代)わる事」。
その気になれば、うららの父そっくりに声を変えることも出来た。
けど、あえてそれをしない。
知っているから。
今は、その方が、より強く心を壊せると。
絶望を、与えられると。
「うぅぅううぅぅっっつ!!!ああ…・!はぁああああぁ…・・!」
もう、言葉にもならないような声を、ただ吐き続けることしか、うららに出来る事は無かった。
母が居ないうららにとって、何よりも大事な父親。
その父が、殺され、さらに蹂躙されているという事実。
それを前に、出来ることは何も無かった。
「おやおや……もう終わりですか?わりと簡単でしたねぇ…」
つまらなそうに呟くと、カワリーノはミッシェルを放り投げた。
ぞんざいに、まるで空き缶でも投げ捨てるように、それに対して、欠片も敬意を持ち合せていない……そんな投げ方だった。
「……っ!お父さん!」
それに気付き、うららの体が跳ねた。
壁にぶつかり、どさりと崩れ落ちたミッシェルに駆け寄り、その体を抱きしめる。
「お父さん!お父さん!お父さん!」
何度も何度も呼びかけ、体を揺するが、薄く開かれたままで硬直してしまっているその瞳が、輝きを取り戻すことは無かった……。
父の瞳が大好きだった。
いつも綺麗で、優しくて、少し子供っぽい。
私を愛してくれている事が、どんな時でも伝わって来る。
そんな眼差しを向けてくれる瞳が、大好きだった。
・・・・・・けど、今その瞳には何も映っていない。
もう、私を見てはくれない。
それに気付いた瞬間、ただただショックでどうすることも出来なかった心に、悲しみが生まれた。
そしてそれが、涙を呼んだ。
「うっ…・ううぅ…・!うわぁぁぁああ!お父さん!お父さーーーーん!!」
叫ぶ、叫ぶ、叫ぶ。
それにつられるように、あとからあとから涙が溢れてくる。
「ツライですか?悲しいですか?………絶望ですか?」
そんなうららの背中に、ひどく楽しそうなカワリーノの声。
「お父さんの事大好きだったんですねぇ……じゃあ、聞かせてあげましょうか?お父さんの最後の言葉……」
その声が聞こえているのかいないのか、うららはただただ泣き続ける。
「お父さんは、私に対してこう言いました。『やめてくれ!助けてくれ!』と」
ビクッ……とうららが反応する。
そこに、父の声が有ったから。
カワリーノは、ミッシェルの言葉を、ミッシェルの声で再現していた。
『私は死ねない!死ぬわけにはいかないんだ!ぐぁああ!!く……頼む!頼むから助けてくれ!命以外なら何でも欲しいものをあげよう!けど、けど頼む!命だけは!』
踊るように、ミッシェルの最後のセリフを聞かせるカワリーノ。
それは、うららにとって複雑な思いだった。
父の声、もう二度と聞けない筈の父の声が、とてもとても愛しく聞こえる。
……けれど、これは敵の声。
父を殺した敵の……!
しかも、死の瞬間を聞かせるなんて、最低の悪趣味。
……なのに、聞きたい。
父の声を、父の最後の言葉を!
『ぐああぁぁ!お願いだ!助けて!助けてくれ!殺さないでくれ!私は生きたい!生きたいんだ!』
そこで一瞬、カワリーノは言葉を溜め、そして、まるでオペラかミュージカルの最大の見せ場であるように、謳い上げるように、言った。
『………うららの為に、生きたいんだ!』
それは、うららの感情を、強く、強く、強く揺さぶった。
『あの子から、もう家族を奪わないでくれ!あんな悲しみは、もう二度と味わって欲しくないんだ!頼む!お願いだ!うららを悲しませることは、もう二度としないと誓ったんだ!だから!だがっつっっっっ……!!・・が……がは…・・…うら・・ら…ごめん…ごめん…うらら……悲しませてごめん…!誓いが守れない駄目な父親で、ごめん……ずっと、ずっとお前の傍に居たかった…!大人になったお前を見たかった…!ごめん……ごめ…ご…』
そこで、言葉は途切れた。
うららの中から、感情が噴き出す。
涙という形で、様々な感情が交じり合い、止め処なく、ぼろぼろとあふれ出す。
「お父さん……お父さん……!そんな事無い!駄目なんかじゃない!!お父さんはいつも優しくて、素敵で、私は、お父さんが大好きだったよ!だからそんな事言わないで!お父さ…」
思わず、振り向いた。
声のする方に父が居る様な、そんな錯覚に、思わず振り向いてしまった。
「『そうかい?うれしいよ うらら』…まあ、死んでしまえば終わりですけどねぇ!」
そこには、カワリーノしか居なかった。
当然……当然だ………知っていたのに、どうして…どうして私は!
お父さんに言うべき言葉だったのに!
お父さんは私の腕の中に居たのに!
どうして、振り向いてしまったの?
そこに、お父さんは居ないのに……。
どうして……どうして……!
「あ……あぁ……」
その瞬間…うららの瞳から、光が失われた。
「…絶望、頂きます」
カワリーノはその言葉と共に、そっと仮面をうららの顔に重ねた。
絶望を受け入れ、心を無くす仮面を。
今のうららに、それを振り払うだけの力は、もう残っていなかった……。
「ふむ…ずいぶん簡単にいきましたね…まだ次の手が用意してあったのですが…まあ、良いでしょう」
呟き、暗闇に視線を向けるカワリーノ。
そこには……うららのマネージャー鷲尾 浩太と、祖父、春日野 平蔵の………。
「……みんなどうしたんだろ?」
公園のベンチに腰掛ける、のぞみとココ。
集合時間になっても、うらら、こまち、かれんの三人が戻って来ない事に痺れを切らし、りんとナッツ、ミルクが探しに行ってから、もう二十分以上が経っていた。
「私、ちょっと探してくる」
駆け出そうとしたのぞみを、ココが止める。
「待つココ!もしその間にみんなが戻ってきたら行き違いになってしまうココ!」
「でも、何かあったのかもしれない!もう待ってられないよ!」
今すぐにでも走り出したい気持ちを、のぞみはもう抑えられない。
「……わかったココ!一緒に行くココ!」
「うん!」
二人がそう決断して、探しに出ようと一歩を踏み出したその瞬間。
「どこへ行くのですか?」
背中にかけられた声に、その足が止まり、二人は一斉に振り返る。
「あなたは…!」
「みんながせっかく戻ってきたと言うのに、あなた達が居なくなってどうするのですか」
さも面白いことの様に、ニヤニヤと笑いながら言うカワリーノ。
「…何を言ってるココ?みんな戻ってきてないココ!」
ココがすぐさま反論する。
のぞみも周りを見回すが、誰も居ない。
………誰も居ない?
昼間の公園。
先程まで、僅かながら居た、散歩や日向ぼっこ、ジョギングなど、公園を利用していた人達が、一人も居ない…!
傍を通る国道を走る車の走行音。
鳥の鳴き声。
風のささやき。
そんな音すらも、いつの間にか聞こえない。
よく見ると、空気の色が変わっている。
「………これは…!」
既にこの公園は、異空間と化していた。
その事に気付いた二人は、カワリーノから距離をとり、体制を整える。
……が、まったく襲い掛かって来る気配が無い。
カワリーノは、ただその場に立ち続け、のぞみとココに視線を向けていた。
「…どうしたココ?何故襲ってこないココ?」
「……わからないよ、けど、油断したらだめだと思う」
どうにも妙な空気に、警戒心を高める二人。
「ふふっ…そんなに警戒しないで下さいよ。せっかくお友達を連れて来てあげたと言うのに……」
そう言うとカワリーノは、パチン、と音を立てて指を鳴らす。
と、カワリーノの背後の空間が裂けた。
そしてそこから、何かが出てくる。
「…なにココ?」
「………え?あれ…は」
徐々にその姿が見えてくると、二人は自身の目を疑った。
出てきたのは、絶望の仮面を付けた、うらら、かれん、こまち、りん……さらに、ミルクとナッツだった。
「どういうことココ!?」
「みんな!本当に皆なの?」
だが、その問い掛けに答えることは無く、六人はカワリーノの傍に跪いた。
まるで、忠誠を誓った部下であるかのように………。
「そんな……どうして?またあの時のみたいになっちゃったの?」
のぞみの脳裏に浮かぶのは、ナイトメアのビルへ乗り込んだ時の、悲しい記憶。
大切な友達が、仲間が、私に牙を向ける……その辛い思い出。
「皆に何をしたココ!」
ショックを受けるのぞみの代わりに、ココがカワリーノに詰め寄る。
「何をしたか……知りたいですか?」
「…教えるココ!」
一瞬、嫌な予感が身体を走りぬけたが、それでも訊かない訳にはいかない。
「簡単な事ですよ……ほら」
再び、指をパチン、と鳴らす。
と、何も無い空間から、ドサドサドサ…と大量の何かが降って来た。
一目見た時には、それは人形だと思った。
大量の人形が降ってきたのだと。
だが……違った。
それは、死体。
…死体、死体、死体死体死体死体死体死体………死体の山……。
「…………!!!きゃあああぁああ!」
気付いた瞬間、のぞみの口から叫びが弾け出る。
「…な…なんて事をするココ!」
死体には、見覚えが有った。
皆、プリキュア五人の家族や親しい人間達ばかりだったから。
その中には、のぞみの両親の姿も有った。
「………そんな……嘘でしょう?どうして……?どうして……!」
体から力が抜け、地面に膝を立てるのぞみ。
目の前の現実が信じられない。
信じたくない。
「小さなお二人も、みんなが絶望に囚われているのを見たら、すぐに言う事を聞いてくれましたよ」
言って、くっくっくっ…と楽しそうに笑うカワリーノ。
「………酷い…こんなの酷すぎる!」
搾り出すようなその叫び声は、のぞみの感情が悲しみから怒りに変わった事を如実に表していた。
「…許さない!」
勢い良く顔を上げ、涙で濡れた瞳で、カワリーノに強い視線を向ける。
だが、カワリーノはその視線をかわすかのように、いやらしい笑みを浮かべ、言った。
「許さない?おかしな事をいいますね…………これは全てあなたの責任なのですよ?夢原のぞみさん」
「…な、何を言ってるココ!のぞみに責任なんてあるはず無いココ!」
カワリーノの言葉の意味が理解できずに眉をひそめたのぞみの代わりに、ココが怒りの声を上げる。
だが、カワリーノはその怒りもどこ吹く風で、淡々と話を続ける。
「だってそうでしょう?そもそも、彼女がつまらない夢など持たなければ、こんな事にはならなかったのですよ?」
「……………!」
その言葉は、のぞみの心に突き刺さった。
私…私のせい…なの?
「そうです。あなたが、パルミエ王国の復活を手伝おうなどと思わなければ!そんな夢に、お友達を巻き込まなければ!……ここに居る全員が、幸せで、平穏な生活をしていたものを!」
………違う!…と叫びたかった。
…けど、言えない。言える訳無い。
だってそれは、その通りだから……。
私が、「夢を持ちたい」なんて思わなければ……!
「あなたは、自分が夢を持っていない事に焦っていた。そこへ降って沸いたようなパルミエ王国復興の話し!それに安易に乗っかり!これが自分の夢だと言い!友達を引き込んだ!」
声は一言毎に大きくなり、その度に、のぞみの心に一つ、また一つと、深い傷が刻まれていく。
「その結果がこれです!近しい人々は死んだ!友人達は絶望に囚われた!これは全て、あなたの自分勝手な夢が生んだ……あなたの罪です!」
私の……罪……。
のぞみの心が、闇に満たされて行く。
絶望と言う名の、闇。
「それは違うココ!」
けれど、そこに差し込む一筋の光。
「夢を持つことは、決して罪なんかじゃないココ!王国を復活させようと言ってくれたのは、のぞみの優しさココ!それが、罪なんかであるはずが無いココ!」
ココの声。
必死で、強く、強く、のぞみの心を救おうとするその声に、のぞみは自分の心に光が戻ってくるのを感じていた。
「周りを巻き込んだのは、お前達ナイトメアだココ!自分たちの罪を、のぞみになすり付けようなんて……卑怯にも程があるココ!」
「……確かに巻き込んだのは私達です。けれど、最初のきっかけは彼女に有る。その現実は変わらないでしょう?大体責任と言うなら……」
言葉を遮るように、ココは叫ぶ。
「そんなものは詭弁ココ!きっかけがどうであれ、原因がどうであれ、人を殺していい理由にはならないココ!それを実行したのは、完全にお前の罪だココ!」
「……ココ…」
カワリーノの言っている事は、たぶん間違ってない。
私に責任が有るのは確かなのだと思う。
けど、ココはこんな私を必死にかばってくれている。私の心を助けようとしてくれている。
なら、私もまだ、絶望に負けられない!
ここで私が負けたら、本当に全部が終わっちゃう!
「……ありがとう、ココ」
「…のぞみ!」
のぞみは、立ち上がる。
絶望を払いのけ、光をその手に掴む為に。
「いくよ!プリキュア!メタモルフォーゼ!」
そして、戦いが始まった。
その二へ続く。