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オリジナル小説『私イズム!』第22回。

第21回はこちら。


第6・5章

[車とか牛をボッコボコにしないタイプのボーナスステージ]
 

「あれっ?今のって詐欺飛びになってるんですか?」
「おう、名付けて菜射式!開発者は当然アタシ。パターンを組んだから、足払いからだったら全部最速でOKの便利詐欺飛びになっております・・・って言っても、起き上がりが遅いキャラにはちょっとレシピ変えにゃあいかんけどね」

 予選を突破して決勝に向けての特訓を重ねる愛名たち。
 今は、愛名と菜射の二人で、真剣ながらもどこか和やかな対戦風景が繰り広げ足られていた。

「あ~…また負けました…」
「やっぱり、課題は中段の対処だな、ちゃんと相手の動きを見ないと。モーションを見てから立てるようになれば理想だな」

 会話をしながら、菜射は傍に置いていたペットボトルに手を伸ばす。
 しかし、中身はもう空で、わずかに残った水滴がかすかに揺れるのみだ。

「あ、私、持ってきます」

 それを見て、愛名は冷蔵庫に向かおうと立ちあがろうとした……のだが、足がもつれて、体勢を崩してしまう!

「きゃあ!」
「…危ない!」

 とっさに菜射は手を伸ばし、愛名を支える。
 倒れた方向がちょうど菜射の方だったことも手伝って、倒れる直前でしっかりと支えることができた。

「あ、ありがとうございま……す」

 愛名は慌てて顔を上げてお礼を言うが、その眼前に、菜射の顔が…。
 あと少し近づけば、唇に触れてしまうのではないか……そんな間近な距離に、ドキっと心臓が高鳴り、頬が赤く染まるのを感じた。

「いや、大丈夫……気に、すんなよ」

 菜射も、その距離の近さを感じ、愛名の頬が朱に染まり、抱きつくように密着した体から、高鳴る心臓の鼓動が伝わってくると、妙に意識してしまって、自分もなんだか体温が上がっていくのを自覚する。
 しばらくの間、見つめあう二人。
 心臓の鼓動と、つけっぱなしのゲームが流す音楽と効果音だけが、部屋に響く。

「あ…あの、菜射さん」
「……な、なんだよ」

 黙っているのが少し気まずくて、何か言葉を探す愛名。

「そ、その…こうしているとなんだか、恋人同士、みたいですね…。菜射さんって、柔らかくて心地よいのに、力強さもあって、凄く守られてるような気がします…」
「……なに…言ってんだよ…。そんなこと言ったら、愛名の方が柔らかくて良い匂いで、凄い、その…可愛いし…ずっとこうして抱きしめてたい位に気持ち良くて…って、なに言ってんだアタシ…!」
「ふふっ、ホントですね。私も何言ってるのかしら…。けど、私…」
「愛名…」

 再び、じっと見つめあう二人。 
 そして、自然と、まるで引力でも発生したかのように、お互いの顔が近付いて――――

「は~い!離れて下さーーい!」

 二人の顔の間に、香澄の手が差し込まれる。

「うおっ!」
「きゃあ」

 驚いて、飛びのき離れる二人。

「…まったく、油断も隙もないんですから…何してるんですかもう!」

 香澄はおかんむりだった。
 まあ、買い物から戻ってきたら二人が寄り添っているのだ、怒りたくもなるってモノだろう。

「何してる…って」
「…あ…」

 二人は、さっきまでの状況を思い出し、顔から火が出る程に真っ赤に染まる。
 そして次の瞬間、同時に頭を抱える。

(な、なにしてたの私!なんだか、ギュって抱きしめられたら、ポ~ってなってしまって…自然と……きゃ~もう!私には幸果さんがいるのにーー!…って、別に幸果さんと付き合ってるっ訳じゃないですけど、でも、でもーーーー!)
(な、何してんだアタシは!アタシってそうだったのか?自分で気づかないだけで、そういう対象として愛名を見てたのか?確かに可愛いけど、すげぇ守ってあげたいけど、抱き締めたら気持ち良くて、いい匂いで、こう、ふらふら~と…いやいやいや!違う、あたしは、あたしはーーーー!)

 あれやこれやと思考が迷走する菜射の眼前に、香澄がずずいっと顔を寄せる。

「な、なんだよ…」

 さっきのことを思い返し、少し胸が高鳴る菜射に、ピシっ!と香澄の指先が突きつけられる。

「菜射様は、危ないです、怪しいです、敵です!」
「………は?」

 戸惑う菜射に、香澄はなおも続ける。

「危険です、危険です!私からお嬢様を奪う危険性が高いです~~!」

 叫びながら、愛名の方に近づいていき、その体を強く抱きしめる。

「ちょっ…ちょっと香澄…!」

「お嬢様は渡さないですよ!私とお嬢様は、主従の関係を超えた深い絆で結ばれてますから!これはもう愛ですから!すなわち、愛し合ってますから!」

 どんどんと理論が飛躍していく香澄に、愛名も戸惑う。

「何言ってるのよ香澄?どうしたの?」
「そうだよ!お前言ってることおかしいぞ?だいたい、それならアタシよりもゆっか姉の方がよっぽど敵になるんじゃないのか?」

 菜射のその発言に、香澄は、「ちっちっちっ」と言いながら指を左右に振る。

((こういう動き本当にする人(ヤツ)居るんだ…))

 と、それを見た二人の思考が自然とシンクロしたが、そんな事には構わず香澄は唄うように語り始める。

「私は、ここ数日皆さんの様子を見ていて解りました。確かに、お嬢様は幸果様をお慕いしています。恋しています!それはもう眩しいほどに、ラブリンラブリンです!」
「ちょ…ちょっと香澄!なに言ってるの?!」

 顔を真っ赤にしながら、香澄の口を封じようとする愛名だが、華麗なステップで避けられてしまう。
 仮にも綾塚家のメイドである香澄は、一通りの護身術や体術を身につけているのだった。

「だがしかし!その恋は、あくまでも憧れ!それはあたかも、恋に恋するがごとくの、決して結ばれぬ、報われぬ、けれど良い思い出として心に残る……そんな恋!」

 ズバーンと言い切る香澄。

「……そ、そうなの…?」

 愛名はショックを受けて、膝から崩れた。
 ちょっと涙目だったりもする。
 それを尻目に、踊るように言葉を続ける香澄。

「けれどあなたは違います!菜射様!」

 ズビビッ!と指を菜射に突き付ける!
 が、直後に指を引っ込める。
 メイドどしての本能が、人を指差すという若干失礼な行為を止めさせたのだが、まあそれはどうでもいい話だ。

「お嬢様と菜射様は、一番近しい、心を許せる友人関係!この関係性が恋愛に変わった時!それはもう、さながら雪玉が雪の坂を転がり落ちるかのように、勢いと大きさを増し続け、止まらなくなるのです!」
「…本当に?」

 まだショックを引きずる愛名の問いかけは、興奮した香澄の耳には届かない。

「そしてすぐにお互いを求めるようになり、Aまで行ったら翌日にはB!そしてその翌日には早くもC!その後はもうお互いを欲望のままに求めあうただれた日々のオンパレードです!すぐに普通の快楽では満足できなくなった二人はある日ついに青―――」
「やめいっ!」

 菜射のレバー前入れ強攻撃(踏み込んでグーパンチ)が香澄の顔面にクリーンヒット。
 体力ゲージを一気に二割奪う。

「げふうっ!」

 迂闊にも可愛くない叫び声上げてしまった香澄は、そのまま画面端…もとい、壁まで吹っ飛んだ。

「きゃあ!香澄大丈夫?ちょっと菜射さん、さすがにやりすぎですよ!」
「い、いや、そこまで強く殴ったつもりはなかったんだけど…けど、そいつが変なこと言うからさ!」

 香澄の言葉を思い出し、今日何度目かの大赤面をする菜射。
 愛名もつられて赤面するが、ともかく今は香澄に近寄る。

「香澄?怪我は無い?かす…んっ!」

 心配そうにメイドの名を呼ぶその口を何かが塞いだ。
 それは……名前を呼ばれた、香澄その人の唇だった。

「ん…お嬢様…んふっ……ちゅっ、はむっ…れろっ……」

 しかも、愛名の口内を犯しつくすような、濃厚で淫らなキス。

「ちょっ…何を…香澄…かす…み…んっ…!ダメ…らめぇ…んふっ!ふぁああぁ…」

 それは一分近くも続き、「ぷあっ」と香澄が口を離すと同時に、愛名はその場にへなへなと座り込んだ。
 その様子を、口をパクパクさせながら見ていた菜射は、ふと我に返り叫ぶ。

「何してんだお前!って言うか、吹っ飛んだのに直後にキ…キ…なにしてんだ!愛名に何してんだ!」
「ふふふ…甘いですね菜射様。メイドスーパー受身を使えば、私は不死身です!」

 ドドーン!と効果音が出そうな勢いで言い切る香澄だが、さっぱり意味はわからない。
 その横で、頬を染め、放心した様子でうつろな表情をして座っている愛名。
 そして、続ける言葉が見つからず、何かを言おうとしては止める、を繰り返し、最後には頭を抱えてしまった菜射。
 なんだか、微妙にシュールな絵だった。

「と言うことで菜射様、私の勝ちでよろしいですね?」

 またしても唐突に妙な事を言い始める香澄。

「……何の話だよ?」
「つまり、私の方がお嬢様への愛が深い!ということです」
「いや、そんな話してないし!……そもそも、それって、勝ち負け決めなきゃならないものなのか?」

「はい」

「……なんて澄んだ目ではっきり返事しやがるんだ…」
「で、どうなんですか?負けを認めるんですか?」
「それは……」

 菜射は、何か引っかかっていた。
 別に自分は愛名に対する愛が有る訳じゃない。たぶん。
 けれど、ここで負けを認めるのも癪だ。
 かといって、あたしの方が愛してるんだ!と宣言するのは違うし……。
 とまあ、そんな感じで思考がぐるぐる回り続ける。

「あ~もうじれったいですね!」

 なかなか返事をしない菜射に、イラつき始める香澄。

「そ、そう言われても…」

 そもそも、菜射にしてみれば返事する必然性も全くないのだが、不思議と追いつめられてしまった菜射はそこに考えが至らず、どう返事をするのが正解なのかを苦悩し続ける。

「じゃあ、菜射様はお嬢様にキスできますか?」
「へ?」

 思わぬ言葉に、間抜けな声で返事をしてしまう菜射。

「今私がしたように、出来ますか?出来ないなら、それはつまり、お嬢様への愛が足りない証拠ですっ!ですっ…ですっ…」

 自分エコーまでつけて、堂々と宣言する香澄だが、言っていることが基本的に間違っている事に、この場にいる誰も気づかないのはどうしたものか。

「で……出来るさ!キ…キ…キスくらい!」

 逡巡した一瞬の間に、何百という回答が脳内をめぐりに廻った菜射の口から出たのは、なぜかその言葉だった。
 そして、口にするやいなや、言葉に引っ張られるように体は動き、跪いている愛名に駆け寄り、くいっとあごを持ち上げる。

「…え?」

 放心していた愛名は、なされるがままにそれに従うと、次の瞬間…菜射の唇が、愛名の唇を覆うように塞ぐ。

「ん…!」

 驚きのあまりに目を見開く愛名。
 菜射の肩に手を置くが、何故か跳ね除けられず、かといって受け入れるでもなく、そのまま固まる。
 菜射のキスは、香澄のそれとは違い、ただ唇を重ねるだけの、可愛く優しいキス。
 それでも、菜射は自分の心臓がかつて無いほどに高鳴っているのを自覚した。

「……ふはっ!」

 口を離した瞬間、愛名と目が合う。
 菜射はそこでまた動悸が一つ跳ね上がるが、どうして良いか判らずに、顔をそむけて香澄の方を向く。

「ど、どうだ!出来るだろうが!」

 完全に声が上ずっている。

「く…やりますね…思わず、二人のキスシーンを写真に残したいと思ってしまいました…。カメラが無いのが残念です」

 心底悔しそうに、唇をかむ香澄。
 
 なんだかもう、何処へ向かっているのかこのメイドは。
 と言うか、この三人は。
 
 そこからしばらくは、こう着状態が続いた。
 香澄と菜射は、まるで死合うかのように、じりじりと相手をけん制しながら、距離を保ちつつにらみ合う。
 相手の隙を見つけ次第に襲い掛かるのではないかと思ってしまう程の緊張感だ。
 時計の針、心臓の音、自分の、相手の息使い。僅かに窓を揺らす風、どこかで鳴いている犬の遠吠え。
 そんな、普段ならばただの雑音であるはずの音が、この場の主役になるような沈黙が場を支配し始めたその時……!!

「うわぁぁぁ~~~ん…!うえ~ん…」

 まるで子供の泣き声のような、そんな声が沈黙をぶち壊す。
 声の主は…愛名だ。

「…え?え?ど、どうした愛名?大丈夫か?」
「お嬢様?どうされました?」

 二人とも、自分のしたことを考えれば「どうした」も無いのだが、突然の泣き声に、二人ともプチパニックを起こしている。

「ひっく…ひぐっ…ひど…酷いよ~…!酷い…酷いよ…!私、はじめてだったのに~」

 だが、ボロボロと涙をこぼしながらの、子供のような喋り方で語られた愛名のその言葉を聞いたとたん、二人の動きがピタリと止まり、一瞬で顔面が蒼白になっていく。

「は……初めてって…まさか…」
「ファーストキス…って事…ですか?」
「ひぐっ…ひうっ…う…うわ~ん!そうよ!当り前じゃないのよ~!わ~ん」

 二人の問いかけに、泣きながら答える愛名。
 その刹那、香澄と菜射は、目にもとまらぬ速さで一歩下がり、膝をつき、体を折り、頭を床にこすりつける。
 つまり…土下座。

「す…すみませんお嬢様!まさか初めてだとは思わなくて…!」
「ごめん愛名!アタシ、なんだか頭に血が昇ってその…!」

 女の子の一生の思い出になるであろうファーストキスを、こんな形で奪ってしまった。
 それは、同じ女である二人だからこそ、より重さが理解できるというものだ。

「うわ~ん!びえ~ん!」

 けれど、謝罪も届いているのかいないのか、延々と、漫画の書き文字のような声で泣き続ける愛名。
 二人は、ゆっくりと頭を上げ、そっと愛名に近づく。

「ご、ごめん、本当にごめんよ愛名。だから、泣きやんでくれ、な?」
「あ、あの、お嬢様?ほんとに申し訳有りません…その、お詫びに今日は、お嬢様の好きなミートソーススパゲッティにしますから、ね?」

 まるで子供をあやすように、よしよし、と頭を左右から撫でたりする二人。
 それでも泣きやまない愛名だったが、辛抱強くあやし続けると、五分を越えた頃だろうか、少しずつ、声が収まってきた。

「ひっく…ひうっ…」
「よしよし、ホントに悪かったよ、うん、な?」
「よしよし、いい子だからもう泣かなくて良いんですよ~」

なんだか二人とも、すっかり小さな子を相手にしているような気持ちになっていた。

「すんっ…すんっ」

 愛名は、まだ鼻を鳴らしているが、涙は治まったようだった。

「ん…ふぅーーーー」

 そして、大きく息を吐くと、落着きを取り戻したように見えた。

「…大丈夫ですか?お嬢様」
「愛名?平気か?」

 二人が顔を覗き込むと、愛名は少し笑顔を見せる。

「…うん、ごめんね、泣いちゃって」

 まだ少し、いつもよりも幼い印象を覗かせるが、落着きは取り戻している様子だ。

「お前が謝る事なんてないよ、こっちこそ、本気でごめん」
「お嬢様、申し訳ありません」

 改めての謝罪を、愛名は受け入れる。

「いいのよもう、私の方こそ、混乱しちゃって…えへへ。あんなに泣いちゃって、恥ずかしいよもう…」

 照れながら、頬を染めて笑う愛名の姿が、それはもう愛らしく見えて、香澄と菜射は、思わず愛名を抱きしめる。

「はわっ!」

 愛名の頭を挟むように、両側から、胸で挟み込む。

「ちょ…ちょっと二人とも…!もうっ!」
「ははっ!」
「うふっ」
「…もう…あははっ!」

 なんだか可笑しくなって、全員で笑った。
 すっかり、空気は元に戻ったようだった。

「でも私、嬉しいです!お嬢様のファーストキスの相手になれるなんて!」

 …が、香澄が口を滑らせたことで、また空気が変わり始める。

「私は、お嬢様の記憶に一生残る女になるんですね…!幸せです!」

 言いながら、菜射に視線を向ける。
 その眼は、「これで私の勝ちは確定ですね」と言っているようだった。

 それに菜射は、カチンと来てしまった。

「なんだとこの!あ、アタシだって初めてだったんだからな!そういう意味では、アタシの記憶に一生残る女になったんだよ愛名は!」
「ええっ!?そうなんですか?」

 二人の胸に挟まれたままの愛名が、驚きの声を上げる。
 
「そ…そうだよ…悪いかよ…」

 思わず言ってしまった真実に、菜射の頬が見る間に染まっていく。

「いえ、そんな悪いとかではなく……そうなんですか…菜射さんの初めて、私が貰ってしまったんですね…」

 愛名と菜射の間に、なんだかピンクの空気が流れ始める。
 だが、香澄がそれをすかさず感じ取り、行動に移す!

「どーん!」

 そう叫びながら、まず菜射を突き飛ばす!

「だったら私は、他の初めてを貰います!」

 そして、愛名の服に手をかける!

「きゃー!ちょっと香澄!待って!待ちなさい!」
「あっ!てめえ何してんだ!」

 それを止めようと、菜射が間に入る。

「放して下さい!こうなったらもう、行くところまで行くんです!止められないんですーー!」
「きゃーっ!ちょっ…!そこ駄目ですわ!そこは触ったらダメです!…って揉むのはもっとダメですわ~~!」
「やめろ!やめろって!あ…!ご、ごめん!偶然触って…!うわ!柔らかい…!ってちがーう!」

 もはや室内は混沌と化していた。
 そこへ…。

「はろろ~ん!みんな、やってるか~い!?」

 と、ドアを開け闖入者登場。
 三人の目が一斉にそちらを向くと、そこには、たった今来た幸果が立っていた。

「あら?あらららら?」

 そう呟いて、目の前の状況を見つめる。
 半裸の愛名と絡まるように、同じく服が、そして息が乱れた香澄と菜射。
 どう見ても、決定的瞬間だ。

「あ!幸果さん!助けて下さい~!」

 愛名はとっさに助けを求める……が、何か変だ。
 幸果の目が据わっている。
 幸果は数秒間動きを止めて、室内の様子を眺めていたかと思うと……

「きゅふふふふふふ~~!」

 唐突に、あの妙な笑いと、かつて無い妙な笑顔を見せた。
 そして……

「私も混ぁぁぜぇてぇぇぇーーーー!」

 その言葉と共に、上着を脱ぎながらダイブ!

「「「うわぁぁぁぁぁぁ!!!」」」

 三人の叫び声と、次の瞬間、どすーん…と言う音をたて、四人の体が絡み合う。

「わ~!女の子祭り~!おにゃのこおにゃのこ可愛い~柔らかい~いい匂い~!きゅふふふふふふふふふふふふふふっっ!!」
「ちょっ…ちょっと幸果さん!」
「待てってゆっか姉!…ん?うわっ!臭っ!酒臭い!飲んでるな?相当飲んでるな?」
「はぐ~!ダメです~!私お酒の臭いダメです~!助けて下さいお嬢様~!」
「私だってだめよ~!」
「うふふぅ!まだまだ子供ね~!じゃあ、お姉さんが大人にしてあげちゃおっかな~?」
「やっ!ちょ…!どこ触って…んっ!」
「あ、ダメ!ダメです!お嬢様のそこは私が~!」
「うわっ!ゆっか姉!アタシまで触るな!こらーーー!!!」

 四者四様、さまざまな声が上がり続ける。 
 そんなこんなで、狂乱の夜は更けていくのだった……。


       第23回につづく。

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